ねぇ。

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僕は、とある桜を見に行った。 誰も来ないような山の奥。 その山は一面緑だが、僕だけしか知らない桜の木がある。 「やあ。」 僕は桜に話しかける。 「今年も綺麗に咲いたね。」 枝が風で揺れて返事をしたように聞こえる。 それだけで、僕は十分だ。 僕は桜の木の下に腰掛け、いろいろな話をした。 近所の猫になつかれたとか、先生に褒められたとか。 話をしていると時がたつのは速い。 「また、来るからね。」 僕は立ち上がり桜の幹に触れて言った。 また、来るから、絶対に。 だから、忘れないでね。 サクラ。
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