ピータンパンとチョコレート

9/14
前へ
/14ページ
次へ
「奏多。コレ、例の物。 花奏さんにも渡して。」 私は彼女でも無いし、幼馴染よ。って、 しずかちゃんに言いそうになったけど、 何となくやめた。 サッサと紙袋を差し出そうとした時。 「梨沙?」 後ろから私を呼ぶ声がした。 あぁ。 立花 颯多(ソウタ)。 奏多の弟、小学二年生。 生意気坊やだ。 「あっ、ソレ! 俺の?」 紙袋をジッと見る。 「まぁ、俺のでもあるわな。」 立花家みんなで食べて貰えば良いわけで。 そもそも、母親同士の友チョコだし。 「いつもワリーな。 まっ。中入れよ。マリオやろーぜ。」 小学2のマセガキが、私を誘う。 で、奏多としずかちゃんを交互に見て、 「はぁ、兄貴、オンナとか家に連れ込むなよ」 と、またまた、マセガキ発言。 私は手を颯太に引っ張られ強引に家の中に。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加