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人生いつ何が起こるかわからないとは言うけれど。
「………………」
そうかそれはこんな時のこんな状況を表す言葉なんだな、とガンガン痛む頭の片隅でうっすら納得などしてみる。
納得できたところで、この信じがたい光景に変化もなければ誰かの親切な解説が降ってくるわけでもないのだが……。
眼球の稼働範囲を最大限に活用して周囲を見回してから、花織はのっそりと半身を起こした。
(そうだ……昨夜飲み過ぎて……)
ダルさマックスな全身と釘でぐりぐり攻められているような頭痛。
カーテンの隙間から差し込む光から察するに、間違いなく今は朝である。
それはわかる。
わかる――のだが……。
(で、でも……なんで?)
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