girl-side

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今年の2月14日の日のために、私はめちゃくちゃ気合いを入れた。 全員がというわけではないけれど、女子達が友チョコとして作ってきたチョコレートは普通にうまい。 私はそれがほしい。 もらうためには私もあげて、交換という形が当たり前だ。 だから私はめちゃくちゃ気合いを入れてチョコチップの入ったクッキーを焼いた。 その気合いがちょっとそれて、チョコレートも作ってしまった。トリュフだから丸めただけといわれたらそれまでだけど、ちょっと可愛らしくデコレーションまでした。 もう言い逃れができないぐらい本命チョコって奴だった。 なんてものを作ってしまったんだ、と自分に問いかけるが、作る気はあったのだ。 要は斬新な照れ隠し。 私はチョコレートを箱と、袋に詰めた。 袋はクッキーをいれるものと同じなので少し違いが分かるように、隅っこの方にシールを貼った。 なにこれ。なんでこんなことに。 訳の分からない恥ずかしさをかき消すように、私は別のことに意識を傾けた。 たくさん焼いたクッキーは、自分で言うのもどうかと思うけれど、そこそこいい出来だった。悪くはない。見た目も味も。 テンションが上がって、ケータイで写真撮ってみたり。 それをタイムラインに上げてみたり。 クラスメートの女子から「当日ちょうだい」と予約が複数入った。 今年は違うけれど、一度同じクラスだった子からも予約が入った。その数だけ袋に詰めて、それでもまだ余った。 ブー、とマナーモードが鳴り、私はケータイの画面を見た。
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