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徐々に闇が立ちこめている道には、家に帰る人や友達
と一杯飲むために酒場を探している人なんかがくもの
糸のようにもつれている。その間を女達が何かに追わ
れているように急いで歩いていた。
「早く早く」
女達の中で一番年が上の女が言った。
「姉さんどうせもう遅刻だからゆっくり歩いて」
「うるさいわね、あんたのせいで今日も遅刻だわ」
「姉さん達、ここで争っている時間はないわよ」
年が上の女はこの言葉に時計を見てまた歩みを急いだ。
「早く早く」
闇が虹色に染まっている道はまるでまた他の世界が開いているようだった。
三人の女は、ネオンサインが派手な建物の中に入っていった。
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