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カーテンの隙間から入る陽の光で目が覚める。
大きく伸びをして水差しから水を飲む。
侍女が持ってきてくれた朝食を取り、両親への挨拶のために身支度を整えてく。
その間に18年の色々な事を思い返していた。
楽しかったことを思い出せば自然と笑みが漏れる。
「姫様、出来上がりました。とてもお似合いでございます」
「ありがとう」
侍女が満足そうにルナの髪から手を離す。
特別な日だからか、いつもより侍女も気合が入っているようだ。
そにタイミンクで扉のノックが聞こえ、入ってきたのは今1番会いたかった人、じぃやだった。
身支度をしてくれていた侍女達はじぃやと入れ替わるように退出した。
「ソレイユ様がこちらに来られます、よろしいですかな?」
「うん、ありがとう。じぃや」
ふわりとじぃやの方を向けば、じぃやは少し目を細めた。
「ご決心なされたのですな」
「じぃやには何も言わなくてもバレてるのね」
その1言でルナもじぃやも全てを悟る。
「それはそれは可愛いひぃ様のことですからな。ご立派になられました。じぃやはここでお待ちしておりますぞ」
「本当にじぃやからは沢山教わったわ。待っててね」
「もちろんです」
本当の孫と祖父のように微笑み合う。
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