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『トントントン……』
階段を上る音を耳にしながら、高宮主任にお姫様だっこで二階の私の部屋に運んでもらっている。
目をギュッーと閉じている私。目を開くと、主任と目が合ってしまって……どんな顔をしていいかわからない。
ドキドキドキ……
主任に心臓の音が聞こえるぐらい、大きな高鳴りを感じる
部屋の前に着き、一緒に付き添っていたお父さんがドアを開けてくれた。その時、チラッと目を開けて主任を見ると私の方を見ていなかったのでホッとした
私をベッドに置き、下に行くかと思われた主任は、ベッドの端に座り私の頭を撫でてくれる
「ーーーーありがとう……ございます……」
お礼を言うと
「いいえ……」
と優しい微笑みで答えてくれる
こんなに優しい主任の彼女は、本当に幸せなんだろうな……なんて思いながら、スヤスヤと眠りについた
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