さくら、ふくふく。

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ヒルコたちが大吉の家にかえる途中、ヒルコと大吉がであった桜の木のしたにきたとき、ヒルコは、なにものかがささやく声をききました。 「ここさほれほれ、桜の木のした」 ヒルコは、なにかにとりつかれたように桜の木のしたをほりはじめました。 すると、ほるそばから、金貨やら、お米やらが、ざっくざっくとわいてきました。 「うわあ、すげえ」 「これがあれば、新しい家、たてられるね。やっぱり私、天界にかえるね。私がいたら、このたからも、とりあげられちゃう…」 その時、風にのってだれかの声がひびいてきました。 「よくやったな、ヒルコ。そなたは、精霊の声をきくことができる、ふくのかみになったのだよ。びんぼうがみだけがなれる、最高位のかみさまに。あなめでたし」
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