第二章 『退魔師夜行』での出来事

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2、退魔師を三つに分かつ一揆 1706年 抗魔(こうま)一揆(いっき) 『退魔師』の登場により、妖怪の数は減少傾向に向かいつつありました。 が、その時に発生した問題は『退魔志士』への役金(現代での給料)問題です。 事実上の副業とは言え、妖怪退治で生計を立てていた者も居ます。 そんな彼らにも渡す財源が徐々に右肩下がりとなってきました。 そこで、一部の有力退魔志士とその取り巻きが決起し 『抗魔衆』(こうましゅう)と呼ばれる徒党を組み 幕府に戦いを挑む事件が巻き起こります。 もちろん、幕府側にもこの一揆が深く影響しました。 この一揆への対抗策として出動した『退魔志士』の中でも 二種の徒党がある事が発覚します。 幕府に忠誠を誓う幕府直属の退魔師集団『退魔志士』(たいましし)、 報酬を目当てで幕府や民衆からの依頼を受ける退魔師集団『卯月組』(うづきぐみ)の 二つの勢力です。 事実上の『抗魔衆』対『退魔志士と卯月組連合軍』の戦いは、 両成敗という結果で終結しました。 幕府側にも抗魔衆にもこの事件は大きな痛手となります。 これ以降、この一揆をきっかけに、退魔師は三つの勢力に別れ活動を行うこととなります。
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