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ザーザーとやかましく降ってくる雨を見て、俺は深いため息をつく。
明日は休み。
なのにこんなにもブルーな気持ちで休日を迎えなきゃいけないのか…。
告白する気持ちなんて失せた。
あの光景こそが、結果のようなものだから。
しまいにはゲリラ豪雨まで降りだす始末。
そういえば今朝急いでてまともに天気予報なんて見てなかったな…と、ふと思い出した。
この様子だとしばらく降り続けるだろう。
今頃になって天気予報を見なかったこと、折り畳み傘を持ってこなかったことに後悔しつつも、俺はふと後ろを振り返った。
地下へと続く階段。
その横にはバーと思われる看板が立てかけてあった。
"Bar Cobalt(コバルト)"
真っ青な背景色に、白色でそう書かれていた。
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