一言余計なバレンタインデー

2/5
前へ
/7ページ
次へ
今日はバレンタインデー。 義理と言う名目のバレンタインチョコを鞄に忍ばせ、登校。 しかし、お目当ての彼、片桐君は風邪で休んでいた。 片桐君は、背丈そこそこ、草食動物のような長いまつげに、綺麗な顔立ちなのだが、ウルトラ◯ブンみたいな眼鏡にボサボサ頭で、いつもカウンターをカチカチといわせて、何か数えているため、学校で一人浮いた存在となっている。 いや、彼は私にとって孤高の貴公子なのだ! チョコが渡せず落ち込んでいると、担任の先生が、家に行く口実にしろと、プリントを持たせてくれた。 天使だ!! お腹の出た中年天使万歳! なんとか家を訪ね、ドキドキしながら、インターホンを押す。 しばらくすると、スピーカーから、声がした。 「はい。」 まさか?! 片桐君本人だ。 でも、家の人はいないのかな?
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加