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今日はバレンタインデー。
義理と言う名目のバレンタインチョコを鞄に忍ばせ、登校。
しかし、お目当ての彼、片桐君は風邪で休んでいた。
片桐君は、背丈そこそこ、草食動物のような長いまつげに、綺麗な顔立ちなのだが、ウルトラ◯ブンみたいな眼鏡にボサボサ頭で、いつもカウンターをカチカチといわせて、何か数えているため、学校で一人浮いた存在となっている。
いや、彼は私にとって孤高の貴公子なのだ!
チョコが渡せず落ち込んでいると、担任の先生が、家に行く口実にしろと、プリントを持たせてくれた。
天使だ!!
お腹の出た中年天使万歳!
なんとか家を訪ね、ドキドキしながら、インターホンを押す。
しばらくすると、スピーカーから、声がした。
「はい。」
まさか?!
片桐君本人だ。
でも、家の人はいないのかな?
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