それは入学式から始まった。

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回りを見ても それらしい生徒は見当たらず、 自分の教室に向かった。 1-B がオレのクラス。 後ろの出入り口から教室に入った。 黒板には席は自由に座れと書かれていた。 教室内をサッと見た。 窓際もまだ空いていた。 窓際に向かって歩き出し、廊下側の生徒が目に入った。 頭に上に桜の花びらが乗った生徒・・・ (まさかな?) 窓際に歩きながらジーッと見ていた。 写真に撮った背中は・・・?  あんなんだっただろうか・・・? 解らないけど気になって廊下側に戻り、そいつの後ろに座った。 それから携帯を出し写真を見る、 見ても制服の後ろ姿では解らなかった。 「な、 頭に花びらが乗っているけど」 って声を掛けた。 顔を少しだけオレに向け、 「あ、 サンキュ」 って言った、そいつの顔が・・・ オレは更に話し掛けた。 「な、 もしかして桜の写真撮って無かった?」 って言うと睨まれ 「お前こそ、オレの写真撮っただろ、 消せよ」 (あ、やっぱり) オレは慌ててホルダーを開き、さっき撮った写真を見せた。 「これ、やっぱりお前」 「そうだよ、 勝手に撮るなよ」 「ごめん、 余りにも凄かったから、つい・・・  な、凄くねぇ、この舞っている花びらの数と花びらで見えなくなりそうなお前・・」 オレは携帯の写真を見つめてた。 「消せよ」 ってそいつが言った。 「やだよ、」 「はぁ やだじゃねーだろ」 その口の悪さと半分切れ掛かったその顔が・・・なぜか可愛く見えた。
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