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「来る途中、UFO捜しの連中とも、会ったよ。」
「UFOに引かれる人は、異星の人とのつながりがある人だと思います。」
圭介は、星の強い口調に、少し首をかしげて、不思議そうな顔をした。
「そう、でも今夜は流星郡が、一番多く観測出来る日のはずなんだ。
星座とかは時期をずらした方が、いいと思うよ。」
「流星群?、それで星が読みにくかったのね。」
「星を読む?」
「ごめんなさい、私、天体観測とかじゃなくて、星を見て、占いをしていたの、
流星群に邪魔されていたみたい。」
「占いだったのか。それで、北極星の場所の石が、少しずれてるの?」
(北極星?、そうよ、北極星の位置がおかしかったのよ。)
月子が石を直すと同時に、時計は午前零時をさした。
その瞬間、流星群がフラッシュのように降り、月子の長い髪は逆立ち、
みるみる別人の顔に変わった。
青い石は震えだし、手も触れていないのに、自ら配置を変えた。
「どうしたんだよ、おい、」
「私の名前は、ほ、し、…。」
「え?」
「私の名前は、星。」
別人に変わった月子が、そう云うと、星空に一点の光が複雑な線を描き、
月子達の方へ向かってくるように見えて、ふと、消えた。
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