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確かに今さら理由を問いただしたところで、どうにもなるものでもない。
出生届云々……は何度聞いても眉唾モノではあったが。
悶々としたまま時折父親を睨みつつ朝食を終え、本格的に身支度をととのえようと、睦月は再度洗面所へと向かう。
いつまでたってもさらしが苦しいのと、年一回の健康診断や諸々の測定を学校ではなく掛かり付けの病院で受けたことにするちょっとした小細工の煩わしさ以外、特に現状に不満はない。
たまに本気で実は本当に男だったのではないかと錯覚してしまうほど、このフリにもハマっていたし。
ゆえに、実の性別――女――で生活していく気もその必要性も無いわけで。
それに、何よりも自分が「男であること」は周知のことであり、それは今後も変わることなどありえない「事実」でなければならないのだから。
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