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「失礼しま――」
職員室を出るなり、至近距離で待ち構えていた友人二人の顔にギョッとして、睦月はわずかに身を引いた。
にへらと笑ってそこに立っていたのは桜井哲哉と佐藤洋海。昨年度から同じクラスにいる男女だ。
「…………何やってんの? こんなトコで」
ドアを後ろ手に閉めながら、あえて、これ以上はないというくらい冷ややかな目線を向けてやる。
「いや、睦月が遅いからさ」
「お迎えに上がりましたあ!」
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