【おまけ】2.夢霞

6/28
前へ
/297ページ
次へ
「払うけど払うけど、でも少しでもお得になった方が柾貴さんも誘いやすいっていうか――」 「いや」  げんなり気味の睦月にまたも食い下がろうと反論しかけた洋海を、気付いたら遮ってしまっていた。  あれ?いつから聞いてた?とばかりに、二人揃って静かにこちらを振り返る。 「いやー……睦月(おまえ)仮装大会(そっち)に出た方がいいと思うぞ」 「なんで?」  すかさずキョトンと訊いてくる睦月の様子に、思わず脱力しかけた。   本当にクラスの話し合いには耳も貸していなかったらしい。
/297ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加