第一話

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「おぬしももう、抑えきれぬのじゃろ?」  女が重畳に両の手をつく。衣がはだけ、胸元が露わになる。  桜色の鮮やかな薄布の色合いが、女の肌の白さを際立たせている。 「わしに恥をかかせる気か?」  女は眉をひそめて、その大きな瞳で男をねめつける。  四つん這いの姿勢のまま、白い髪の先を掠らせながら男にゆるりと近づいていく。
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