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「こういうのはどうかな、マキさんは後悔していた、自責の念に駆られていた。
結局は家を出ずにはいられなかったけど、息子の正太だけは愛していたんだよ。
でも自分が濡れたタオルを持っていた事で気付かれたのかもしれない、
それを確かめたかったんだろうな、
息子に自分は人殺しだって思われるのは悲しい事だけど
やってしまった、事実なら仕方のない事だ」
「でも、私ホームでマキさんに欽ちゃんの報告伝えてないよ、
会っても話もしてくれなかったし」
「きっとお前の何かが見えたんだろうな、お前の姿を一瞬見ただけで
理解したんだと思うよ、第六巻というやつかな、
息子の正太は全て知っていた、自分は終わったと思ったのかもしれない」
「結局、私はマキさんの頼みで人助けをしようとして逆に彼女の命を
縮めたことになるのかなあ、そうなるとちょっと辛い」
肩を落としてみつばが言った。
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