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艶の無い黒地の外壁に施工されたゲームセンターの壁に反響するCBXの根太いエキゾースト。
その反響音を楽しむのではなく、指村はまるで周囲を威圧するようなスロットル操作でエンジンを吹かす。
ゲームセンターに溜まっていたバイカー集団や、何を勘違いしたのか暴走族の真似をしているのであろう自転車で集う中学生達がCBXに道を空けて通路を譲る。
そこらに落ちていた単管(鉄パイプ)や鎖を振り回していたバイカー集団が、それを止める。
中学生等に至っては、その場から逃げるように徐に自転車に飛び乗り、去っていった。
指村はバイカー集団が空けた通路の真ん中にバイクを停める。
タンデムシートに座っていたマリコが降りた瞬間、指村は更に回転数を上げてエンジンを吹かして周囲を脅す。
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