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そして、そろそろウィルが住む村にスワローシップが降り立つ時間が近づいてきます。
「ねぇ、サヤ」
「なに?」
「よかったら、オレの家に泊まっていかない?」
「え?」
サヤはウィルの言葉に戸惑います。
「一人で旅をしているんだよね。大変だろ。それにオレはもっとサヤと話したい」
サヤは考えました。そして、決めます。
「うん! じゃあウィルの家に泊まっていこうかな」
サヤもウィルとおしゃべりをするのが楽しいですし、ペルーシャのことが大好きです。
スワローシップの艦内に村に降りる時報が流れます。
無事にスワローシップは着陸しました。人間が空を飛べるようになってから百年以上経っています。いつしか人々は空を足に兵器にと利用するようになりました。
スワローシップもそうです。ただし、ウィルの住む村は田舎です。あまり上等なスワローシップは飛んでいません。剥き出しのブリキの色をした胴体に無骨な丸い翼。都会のスワローシップは、もっとカッコ良く凄い速さで飛べるのです。
ウィルはいつかそんなスワローシップに乗ってみたいと思っていました。
そして、停留所でウィルはサヤを自分の村へと案内しました。
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