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「あー…殺せなかった」
青い空の下、真っ赤な青年が屋根の上に寝っ転がっていた。
「さすがに大人数いるとこでは殺せないしなぁ…困った、困った」
青年のコートの隙間から太陽の光に反射してか鈍い銀色の光がきらりと光る。
「……とりあえず先に殺しやすいのから殺すか」
むくりと起き上がった青年は、今いる屋根の家から出ていった少女を見る。
屋根から玄関の門へと降りた青年は表札を見て、ニンマリ笑った。
「まずはあの子だ」
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