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生まれたばかりの頃はまだよかったんだ。
さすがのお母さんも自分の子供は可愛かったらしい。
だけどそれも僕が赤ん坊のうちだけ。
少し大きくなるとお母さんはもう容赦しない。
「人形が私に逆らうんじゃないわよ」
お母さんが呟いたその言葉。
(-殺される…。)
お腹の中にいたときの記憶があったわけではない。
僕の本能が思い出させた。
『お母さんは殺人鬼なんだ。
逆らったら僕でも殺される。』
幼いながらに僕はそれを学習した。
あぁ、僕の名前を言っていなかったね。
お母さんから貰った僕の名前は加賀 啓汰(かが けいた)。
そしてこれから話すことは僕らが犯した殺人の記録だ…。
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