バレンタイン・メッセージ

「早いな」

「伝わりました？」

「みたいですよ」

返ってきたメッセージを読みあげる。

「キャシーさんから“わかった。あとジムにはどんなチョコを買ってほしいの? ”って」

はあ？　俺に？

「えっ、いや、ちょっと」

目の前でジュリアさんが腕を振り回して大慌てしている。

「どうしたんですか? 」

「いや、あの、その」

「……？」

「ちょ、チョコはお好きですか? 」

「嫌いじゃないですが」

「じゃ、う、受け取ってください。ってこれから用意するんですが」

真っ赤になっている彼女を可愛いと思ってしまったのはどうしてだろう。

「じゃ、週末一緒にモールに買いに行きますか?」

「はい！」

胸に何か暖かいものが灯った気がした。