溶けない手の中で

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「これ、バレンタインの」 「……ありがとう」  暗いバーでの、わずかな逢瀬。  愛しさを抱きながら時間と共に、互いの生活へと別れていく。  ――手の中の想いを、切なく想いながら。  ハートのチョコを飲み込めない、精巧な機械の身体。  その秘密を胸に抱き、彼らは、人と信じた相手への想いを募らせる。
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