『若恋』 想い出の恋

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――――――――――― ―――――――― ――――― ふ、と、気づくと夏の風でカーテンが揺れていた。 体が熱くない。 いつの間にか熱が下がってた。 「目覚めたのですね、熱も下がったようでよかったですわ。これから朝食にいたしましょう」 目覚めたらあきさんが上機嫌で運ばれてきた食事を出してくれた。 虎王さんは立ち上がってどこかに行こうとしてた。 「俺と食事は嫌だろ?」 「そんなことない、どうして?一緒にいただきましょう?」 虎王さんは座り直して同じテーブルで静かに朝食を摂り始めた。 え?美味しい! 空気がいいから? 卵も美味しい! 「採ってきたばかりの卵だからな」 「採ってきた?」 「ここではほとんど自給自足の生活だからな。鶏もいれば牛もいる。土を耕して野菜も育ててる」 虎王さんは食事を食べ終わると、行ってみるか?と誘ってくれた。
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