龍琉の恋

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「ちっ!」 走るしかない。 バイクがケツを振り玲央にも鉄パイプを振り上げる。 「玲央っ!!」 玲央の背後からもライトが迫る。黒メットの集団が追い付いてくる。 ぐいっ 玲央の袖を引き体を入れ替えると、鈍い痛みが左肩に走った。 「龍琉!」 「く、…いいから行くぞ!!」 肩を押さえて、このぐらい平気だ。と告げて、男の腹に一蹴り入れて玲央と共に路地を駆けた。 この先は確か… 新町のオープンカフェにたどり着くはず。 だが。 「!!」 無我夢中で曲がった先は行き止まりだった。
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