龍琉の恋

6/33
前へ
/363ページ
次へ
「玲央っ!!」 「来るな、龍琉っ!離れてろっ!!」 次々に振りかざされる鈍色の鉄パイプ。 5人…6人、いや、もっと。 暗闇に紛れてメットを被った奴らが殺気をみなぎらせて襲ってくる。 「こいつらの狙いは俺だっ!離れてろ龍琉!!」 「んなこと関係ねぇ!おまえの敵は俺の敵だろっ!」 闇色のライダー服が執拗に俺たちを襲う。 「く、そっ」 歯噛みする。 飛びかかる黒い塊の足を蹴り回し傾いだ体に容赦なく拳を打ち込むと、呻いて唾を吐き出し膝を折った。 玲央も倒した男から鉄パイプを奪うと襲い来る奴らの肩に一撃を打ち込む。 それでも敵は怯まない。 玲央の背後から鉄パイプを振り上げた。 「くっ…、」 「玲央っ!!」 雪が舞う中、大神組のシマでお忍びでふたりで酒を飲んだ帰り道に突然の襲撃。 振り返った先に玲央が腕を押さえてる姿が見えた。
/363ページ

最初のコメントを投稿しよう!

565人が本棚に入れています
本棚に追加