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並木のことをある程度知っているし、なによりも殺人現場のそばに住んでいるのだから。 大道はまず、並木の左隣の部屋から始めた。 大道はいつもそうしていた。右からはじめると、なにか良くないことが起こるような気がしていたからだ。 もちろんそこに科学的な根拠など、全くないのだが。 インターホンを押すと、出てきたのはやせた神経質そうな男だった。 「なんでしょう」
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