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二時間という中途半端な睡眠なら、そのまま徹夜したほうが頭も身体もまだすっきりすることを、大道は過去の経験から知っていた。 ――しかたない。 大道は転がり落ちるようにベッドから出た。 急いだものの、指定された場所に着いたのは七時をまわっていた。 遠いのと、途中から朝の通勤時間帯と重なったためだ。 そこにあるのは郊外のどこにでもあるようなマンションだ。
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