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月曜日から学校には行けるようになった私だけど、まだ完全には吹っ切れてはいなかった。
絵梨奈が上手く言ってくれたみたいで、みんなから励まされたり、心配してたんだよと何度も声を掛けられて、昼休みに開放された時にはやっと落ち着けると安堵する。
「ごめんね、私が余計なこと言っちゃったから。」
「ううん。大丈夫。今日だけでしょ。明日にはみんないつも通りだよ。」
天気がいい時は毎回決まって絵梨奈と一緒に中庭にあるベンチに座ってお昼を食べる。
「輝に、優志さんにどういうことか聞いてきてって言っておいたから。今は美央が会いたくないって、話したくないって言ってるってことも伝えてもらえるように頼んだよ。」
「そっか。ありがと。」
絵梨奈が輝さんに頼んだということは1週間もすれば、絵梨奈を通じて私のところに優志が人伝いに言ってもいいと思っている内容は全部来るのだと思う。
けれど、輝さんに話してもいいと思っていることなら、既に輝さんは知っていて、あの日私に全てを話してくれると言った時に私が聞けていたはずなんだ。
やっぱり会えるようにしてと輝さんがお願いされる気がしてならない。
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