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専門学校での昼休みに、ため息をつく私に気付いた絵梨奈に問いただされて、私は悩みを打ち明けた。
「優志は優しいし、愛されてるとは思うの。でもね、最近距離を感じることがあるんだ。よく遠くを見つめているような姿を見るの。」
「何か悩み事があるとかじゃないの?そんなに不安なら輝に聞いてみようか?」
少し悩んだ末に不安が拭えるのならと、私は優志と出会った合コンに一緒に行った絵梨奈に頼むことにした。
絵梨奈の彼は優志と高校・大学と一緒で、優志の仲の良い友人のひとりでもある。
私の不安がただの思い過ごしならそれでいい。
「うん・・・、一応聞いてみて貰える?」
「わかった。何でもないといいね。私たちが2人をくっつけたようなものだし。あー、でも輝は乗り気じゃなかったかもしれない。それでも付き合うってことにしたのは優志さんの意思でもあるのよね。私から見てもやっぱり2人は両思いに見えるから大丈夫だと思うけど・・・。」
考えてしまうと不安ばかりが増して、最悪な結末ばかりを思い浮かべてしまう。
優志を疑いたくないのに、信じていたいのに、今までの優しさも、あの温もりも嘘だとは思いたくない。
だから、不安要素を全部消してしまえたら、きっと信じていけるんだと思う。
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