第一話 友情の悪夢

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 『夢と現実はリンクしている』  パグが言ったことは本当なんだな、とわたしはしゃがみ込んでぼんやり考えていた。  あたりは真っ暗だ。もう夢の中だとわかっている。  このままじっとしてたら、またあの影がやってくるのかな。……掴まっちゃっても、いいかな……。  そんなことを思った瞬間だった。  キィン!  高い音が響いて、わたしは反射的に顔を上げた。 「なにやってんだよおめーは」  パグだった。  パグの先には黒い影がうずくまっていて、やっぱり今日も現れたんだなぁとぼんやり考えていた。  パグはずかずかとわたしの方へ歩いてくる。そしてしゃがみこむわたしの肩を、がしっと掴んだ。 「なにがあったかはあとでじっくり聞いてやる。今はアレを倒すまでじっとしてろ」  頭にパグの手が触れた。その手はわたしを髪をぐしゃぐしゃと撫でて、離れていく。  パグは影に向き直った。影ももう体勢を立て直していて、パグと向き合っている。  ……助けてくれなくて良かったのに。  あんなに大切だったアカネちゃんを守れないわたしなんて、いらない。  大事な親友との約束を守らなかったわたしなんて、消えてしまえばいいのに……! 「ヒカリ! 心をしっかり持てよ!」
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