第一話 友情の悪夢

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 ジリリリリリ…………  目覚まし時計の音が鳴り響いた。  ピンクのカーテンのすきまから、朝日がもれてきている。ここはわたしの部屋だ。  大丈夫、あれは現実じゃない。だけどわたしは汗だくだ。 「ヒカリー! 遅刻するわよー?」  一階からわたしを呼ぶお母さんの声に、あれが夢だったんだとほっとした。  ここのところ、いつも悪い夢を見ている。何かに追いかけられていて、追いつかれる寸前で目が覚める。  あれがなにかはわからない。だけどあれに追いつかれたらおしまいだ、ってなんとなくわかっていた。  ただでさえ、悩んでることがあるのに……。 「あ……」  わたしは四年二組の教室に入って、アカネちゃんと目が合って固まってしまった。  アカネちゃんはふいっとわたしを無視して、他の友達のところに行ってしまった。  アカネちゃんは幼稚園のときからの友達だ。同じバドミントン部に入ってて、ずっと仲良くしてきた。いちばんの友達だ。  だけど最近はちょっとぎくしゃくしていた。
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