第一話 友情の悪夢

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 目が覚めて、わたしはベッドの上でぼんやりしていた。  いつものように嫌な朝じゃない。こんな朝は久しぶりだった。  あれは、夢? 夢なんだけど、なんだかただの夢だとは思えなかった。助けてくれる人が現れるなんて、おどろきだ。 「あらヒカリ、今日はちゃんと起きれたのね」  ノックしてお母さんが入ってきたけど、お母さんもびっくりしてるみたいだった。  でも学校はそんな風にはいかなかった。  アカネちゃんはあいかわらず、目も合わせてくれない。 「最近ヒカリちゃんとアカネちゃん、一緒にいないね」 「ケンカでもしてるの?」  クラスの友達からも、そんなことを言われてしまった。わたしはなにも言うことができない。  友達みんなは顔を見合わせた。 「早く仲直りできるといいね」
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