狂が朱里を知っていた理由

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動物を大切にするなら少しは考えたかもしれないが 動物でも自分を好きにならなかったりすれば 理不尽な暴力を振るうような人間だ そんな人間に大切な狂を渡すわけにはいかない 「ごめん、こんな事になる前にお別れするべき だったのに、まだ一緒に居たいって俺が身勝手なせいで 胡桃にバレて巻き込んだ…ごめん」 胡桃に隠し事をしてもいつかはバレる そんな事は首里が1番わかっていた けど大切な物を奪われ過ぎた朱里はもう少しだけ 大切で大好きな狂と一緒にいたいと望んだ その結果胡桃にバレた 大切なものをまだ隠していた朱里を 胡桃は怒っているだろう 胡桃は朱里の事を自分の道具だとしか思っていない その道具が持っているものは 例え親だろうと友達だろうと自分の物 それなのに大切な物を奪われまいと抵抗する事が 胡桃を怒らせただろう ただの道具が主人(持ち主)にはむかう事に 胡桃は怒っている 朱里は明日からは今まで以上に酷い目に合わされる あんな地獄のような場所へ戻りたくはない けれど、あそこ以外に帰る場所はない しかし、狂はあそこに帰れなくなっても この森等で暮らしていける 「出来るだけ会いに来るね その時は美味しいご飯も持ってくるから」 親に抜け出した事がバレてしまう為 もう帰らないといけない 此処はいい場所だけど、知らない場所に急に連れて行って 置いていくのには抵抗があったが此処は街よりも ずっと安全だから…と自分に言い聞かせ家へと足を進める そうして朱里は抜け出した事がバレることなく家へ 無事帰り、次の日からは予想どうり今まで以上に 暴力を振るわれ、見えない場所は痣だらけで 少しうごくだけで身体中に激痛が走る程だった
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