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「へぇ…取り敢えず多少のことは説明する
神子は神から特殊な加護を与えられた者の事だ
簡単にいえば人の心をも癒す力を持った者
落ち人は別世界から落ちてきたか、神に落とされた奴
前者は世界に穴とかがねえと無理なんだが
さっき空いてたしな穴」
「穴??」
「この世界からだとほぼ無理だが別世界で
世界に亀裂を入れるような事をすれば
他の世界にも一時的に穴とかがあく
そんで別世界の亀裂とこの世界が繋がって
お前が落ちてきた。此処に来る前何処かに落ちたろ」
「あ、うん」
どうしよう此処が別世界なのは気付いてたけど
世界に亀裂って絶対にあれが原因だよね
少し顔を青くしながら話を聞く
「後神子は今日召喚される筈だったんだが
世界に穴が空いた事が原因で神子が召喚される筈の
国に着く前に何処かに落ちて、今は捜索中って訳だ」
神子が落ちたのが穴が原因…
更に真っ青にしながら軽く頭を振る
あれは胡桃がやった事で俺がやった訳じゃない
それでも、罪悪感が湧く
「それって、捜索中に俺を見つけた…?」
「そういうことだ」
それって俺と話してる時間なんてないんじゃ…?
「そ、それって大丈夫なんですか!?」
「?あぁ、元々気紛れでした事だし
国の奴らも数百人くらいで捜索させてるしな
大丈夫だ」
「悪いがそろそろ国に戻んねえと」
「そうですか…色々ありがとうございました」
ぺこりと再度お礼をすると
不思議そうな顔をして
「何言ってんだ、お前も国に連れていくぞ」
「え!?」
思わず目を開いて相手を凝視した
「こんな場所に置いていったら、お前死ぬぞ
此処はあれより強いのが多い」
あんなのより強いのがいっぱい…
それが本当なら、1匹でも苦戦したのだから
生きていくのはほぼ不可能に近い
「で、でもっ迷惑「落ち人は国に連れていくのが強制だ
わかったか」
そう言われれば頷くしかなかった
酔うから目瞑ってろ、と言われ大人しく目をつぶった後に
浮かんだ感覚があったが、
一瞬だったから気のせいだと思った
「目開けていいぞ」
目を開けてみると、先ほどの風景と全く違う場所にいた
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