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深過ぎる闇は、すぐに食う、或いは浄化しなければ、
中に溶け込み、体内散ってしまうため、
細胞よりも細かく散ってしまった闇を
取り除くことは出来ない
そのため、朱里の体内へと散った闇を取り除く事は
不可能
しかし、ほんの少量だ 悪い影響(血、悪意や殺気等様々)を
大量に当てられなければ朱里の体内へと入った闇に
影響させられることはない筈
少しふらつく身体を、以上がないかと
手足を動かしたりして確認する
胡桃は目の前の事に頭がついていけないのか、
驚いて硬直している
確認していると、身体に痣のようなものが
浮き出てくる
この痣は、闇を摂取しすぎた為
身体に影響が出て痣としてでてきた
狂は一部だけ薄い痣が出てくる事は何度かあったが、
これはほぼ全身の至るところに痣ができている
赤黒く、濃い痣
まるで身体を蝕む呪の刻印だ
世界中の闇を全て身体へ取り込んだのに、
平気でいられるだけで充分おかしいのに
これだけで済んだ。狂はどんな化物より化物らしい化物だ
狂はゆっくりと胡桃に近付きながら、
何処からか黒い刀を出す
「朱里を傷付けるテメェを生かすつもりはねぇ」
胡桃の前まで来て、刀をゆっくりと上げる
「なっ…しゅ、朱里は世界を平和にする為の犠牲に
なれたんだから、幸せだろ!朱里は皆が大好きだからな!
大好きなみんなの為に
自分から犠牲になってくれたんだから俺は悪くない!!」
そう言い、尻餅をつきながら後ろへ下がろうとする
「朱里は酷い事をして来る恐怖の塊の人間共を
助けようと自ら犠牲になる様なお人好しの馬鹿じゃねぇんだよ」
後ろへ下がっていく胡桃をゆっくり追いかける
「朱里を知らない癖にデタラメ言うな!俺は
朱里の友達だから俺が1番よく知ってるぞ!」
「…友達が誰も見ていない場所で暴力を振るうのか?」
「なっ見てたのか!?嘘だ!バレないように何度も…ぁ」
胡桃を冷めた目で見下ろしながら
刀を振り下ろす
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