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それから、子猫が回復してきた頃、あの子供たちが
朱里を捕まえ何処に隠したと、殴ったりしていた
影で見ていた狂は、人間は上っ面だけだ。
どうせすぐに吐いて俺を少年達へ渡すのだろうと
思っていた。だが何をされても吐くことはなく
何日も続いても、少年達が忘れるまで吐かなかった
それから親に隠れて育ててくれた
子猫の状態で外へかえしても、カラスやあの少年達
のようなものに捕まると思ったからだ
それから朱里は他の人間とは違うと少しずつ
気を許していった
そんなある日、朱里を振り回して酷い事をする人間を見た
いつも隠れて朱里を虐めて、周りにわざと嫉妬させ
朱里を虐めるよう仕向けていた
名前は胡桃愛という人間で、今では大切な朱里を
酷い目に合わせる胡桃を殺したいほど憎かった
けど、姿は猫で力も無い
何もしてやれない自分に腹が立った
それから胡桃は朱里の家に来るようになり、
朱里の親は胡桃に毒され自分の子供より胡桃を信じ
胡桃を可愛がった
そんな日が続き、
何かを隠していると気付いた胡桃は
止める朱里を推しのいて狂がいる場所へ行き
狂の足を掴んで持ち上げた
驚いた狂は思わず胡桃に爪を立てて、
いたっと狂を壁に投げて叩きつけた
受け身を取れず、狂は背中を強く打ち倒れる
朱里は狂を助けに行こうとするが、強く押され
バランスを崩して机に強く頭をぶつける
朱里は一瞬意識が飛んだが、なんとか意識を保って
狂の所へ行き身体を抱き上げ隠すように
ギュッと抱き締める
「その猫可愛いな!謝れば引っ掻いた事許してやるぞ!
俺は優しいからな!」
そういって手を伸ばす
朱里は狂を抱き締めたまま下がり、
狂は腕の中で毛を逆立てて威嚇する
朱里は頭を強く打ったせいでふらつき
怯えながらも、腕の中にいる狂を守ろうと
胡桃を睨みつける
打ったところからは血が出ていたが、
よく見ないと髪に隠れて見えない
だが1番近くにいた狂は気付き顔を顰める
その態度が気に入らなかった胡桃は怒り、
そして何かを思い付いたように笑った
胡桃は大きく息を吸い、
「い、痛!!やめて!!」
そう言うと涙を流しながら壁の隅に座り込む
すると、走ってくる音が聞こえ、ドアが大きな
音を立てて開いた
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