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「狭いけどここで静かにしてやり過ごそう」
その洞穴は人がギリギリ2人が入るほどの大きさで、むかし友達と行ったカプセルホテルほどの大きさだ。
「私達……どうなっちゃうんですかね?」
体を震わせて鼻声で言った。
「このままだと、あんな風になるんだろうな」
「う……うぅぅ……」
佐山さんは頭を抱えながら、泣き出した。
「おい、静かにしないと」
「静かにしないと?はぁ?そんなん無理に決まってるでしょ!?目が覚めたらこんなとこにいて
あんなのを見て、まともにいれるほうがおかしいでしょ!」
「わかったから、とりあえず静かに……」
「うっさいな!どうせ死ぬんだよ!!あんなの出てきたらどうしろってんの?!男ならなんとかしてよ!」
「はあ?お前が最初に逃げるからだろ!逃げずにしてれば、こんなことにならなくてすんだんだろ!?」
「いきなり胸を掴む?意味わかんない!組むならイケメンが良かったし、もしくは優しい人が良かった!!」
「……お前、少し顔がいいからっていいかげんにしろよ」
そんな喧嘩をしていると外から足音が聞こえてきた。僕たちを探しにきたのだろう。たくさんある洞穴を一つ一つ確認していっているようだ。
「だめだ時間がない」
僕はズボンと下着を脱いでいく。
「ちょっと、なにしてー」
僕は彼女のスカートを捲り上げ、下着に手をかけた。
「え?いや、やめてよ!」
僕は彼女の口を押さえて小声で話す。
「早くしないと、2人とも死ぬぞ」
彼女も小声で話す。
「わかるけど、あなたみたいな人とはいや。それにイチャイチャって条件なら口でも……」
「こっちの方が確実だろ?早くしろよ」
僕は彼女の抑える手を無理やりほどく。
「は?マジで、やめてよ!ねぇ、バカ!」
彼女が大声で叫んだ為に鬼に気付かれたのか、こちらに歩いてくるのがわかった。
「バカ野郎、来ただろ」
僕は自分のものを無理やり彼女にあてがった。
彼女は苦痛の表情を浮かべながら、僕を睨みつけていた。
僕は彼女と、ただ交わりたかったのか、イラつきからきたのか、わからないが彼女の僕を睨みつける目だけは、その意味がわかった。
そして思いのほか早く、終了のお知らせが時計から鳴り響いた。
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