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僕の名前は「野里のり太」
ノリノリの父さんと、そんなノリノリの父さんに乗っかった母さんとの間に生まれた子供。
それが僕「ノリのりた」だ。
でも、僕は父さんにみたいにノリノリじゃないし、母さんみたいにノリに乗ることもできない。
僕はいつもみんなから「ノリ悪よなぁ~。のり太のくせに」って・・苛められているんだ。
あ・・母さんが帰ってきた。父さんが玄関へ走った。
「へーい!たまえ、おかえり~。
今日も綺麗だね。ねえ、たまえ。
明日のデートなんだけどさ、電車に乗る? 車に乗る? そ・れ・と・も・俺に乗る?」
「きゃー! すぎるさんのエッチ。もちろん・・、あ・な・た!」
「イエーイ! さあ、僕に、の・り・た・ま・え。なっちゃって!!」
「きゃ~。もう、すぎるさんったら、の・り・す・ぎ・る、ぞっ!! きゃはは」
今日も僕はドアの隙間から二人の様子を見ている。
二人は、ノリノリで寝室に消えていった・・・。
「はあ・・・どうして、僕は「のりのりた」なんだ。
ちっとも、ノリノリじゃないのに・・・」
僕がため息をついて扉を閉めると、僕の背後からガタガタという音が聞こえた。
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