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暖かくて、広くて、そして・・何だろう・・。
幸せな気持ちになれた。
「父さん・・僕、父さんの膝に乗ると、気持ちいい・・」
「のり太、さすが父さんの子だな・・うんうん。
父さんは嬉しいよ。やっと、乗ってくれたんだな・・・。
なあ、たまえ・・」
見れば、母さんもうっすらと涙を浮かべていた。
「のり太、もう、あなたも一人前! 立派に乗ったわね・・」
「父さん、母さん・・ありがとう! 僕、僕・・。イエ~イ、やったぜ!」
僕たちはやっと、家族になれた!
ノリと乗りを手に入れた僕はやっと、のりのり太になれたんだ!
しばらく、幸せに浸っていた僕だったけど
「ごめん、父さん、僕、ちょっとトイレ・・」
僕は朝トイレに行くのを忘れてた。
僕が父さんの膝からおりようと・・・。
あれ?
おりようと・・・・・。
「おりられない!!」
「何を言っているんだ? のり太、おりなさい!」
僕の足は、いや、僕が履いているスニーカーがいつの間にか、父さんの膝にぴったりくっついて、離れなくなくなっていた。
「わぁーん! おりられないよ~!! オシッコ、もれちゃうよ~」
「のり太、早くおりなさい!!」
「のり太、おりるんだ! 今すぐおりろ!!」
父さんも母さんも鬼のような顔だ。
ノリノリじゃない、オリオリだぁ~!!
ジュワ~っと、僕のお尻辺りから、スニーカーへ、いろんなものが流れ出した。
「きゃー! く、くさいわ! のり太!くさい!!」
「そんなこと言ったって~。おりられないんだよ~!
うわ~ん!! 助けて~! スニえもん~!!!」
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