第一章  密室のアーケードゲーム機(Ⅰ)   ――(俺)

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 数秒後、アーケードゲーム機の電源が自動的にオフになった。  暗くなった画面を少しの間見つめていたが、何も起こらないので、俺はさっきの文章に従うことにする。  このアーケードゲーム機は、テーブル型の筐体。その下を探ってみると、箱があった。金属の箱だ。  中を開けると、ゲームソフトがある。全部で四本だ。  各ソフトには白いシールが貼ってあり、ゲーム名が黒いペンで書かれていた。  【ミスタードリラー】  【ワギャンランド】  【ワンダーモモ】  【パックマン】  俺は【パックマン】のソフトを、おそるおそる手に取ってみる。  他のソフトはどれも黒いのに、これだけが黄色で、サイズも一回り大きい。
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