ずるいよね

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+ + + + + + 「俺って、ずるいんだよ……」 「知ってるよ、そんなの。でも伊織くんもずるいから大丈夫。」 なんか余計救いようがねーよ……って呟きと共に、廉ちゃんはコタツに突っ伏した。 手にしていたグラスが揺れて、氷が音を立てる。 「廉ちゃん、飲み過ぎだよ。」 無理矢理コップを取り上げると、殆ど氷だけの中身にサワーを注ぐ。 すでに焼酎ボトルの中身は残っていなくて。 ほらってサワーだらけのグラスを渡そうとすれば、すでに小さな寝息をたてていた。 廉ちゃんと伊織くんが付き合い出したと、伊織くんから告げられたのは先日の事。 慎は大分前から様子が変だと気が付いていたらしく、陽平くんは2人が付き合う事になるまでに色々関わっていたみたいで。 結局ちょっと鈍感な僕だけが、伊織くんに言われるまで全く気が付かなかったんだ。 「なんか、ちょっとショック……」 大きくひとつ深呼吸をして、廉を見る。 .
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