いいひと

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+ + + + + + 呆れたように大きく溜息を付きながらも、それでも廉の願いを聞いてしまう自分が情けない。 ちらっと視線を動かせば、慎も納得したように頷きながら溜息をついていた。 まぁ当たり前だよね。 僕を何だと思ってるんだ!って事だもん。 そう言えば、前回の喧嘩のときは生姜焼きだっけ? で……その前は、ハンバーグだったよね。 毎回伊織くんの手料理食べてるんだし、傍で作ってる姿も見てるんだから、聞かなくったって出来そうなもんなのに。 それに何年一人暮らししてんだよ。 まったく伊織くんのいない時は、何食べてこの人は生きてるわけ? 「で?今回は何を作りたいの?」 「スープカレー。」 それを聞いて、思いっきり脱力。 はいはい。 そう言えば雑誌に最近、伊織くんがハマってるって書いてあったもんね。 「そんなのさぁ、金払ってまで普段食べないし……まったくスープかカレーか、どっちかにしろって感じじゃん。」 まぁ廉ちゃんだったら食べないよね。 そんなややこしい料理好きじゃないもん。 それでも伊織くんの為になら、作るって思っちゃうんだもんなぁ。 で……僕はって言うと、すでに食材を頭の中でリストアップしていた。 .
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