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慎が呆れたように呟いた。
「えっ?」
「えっ?じゃないよ。別れたいなんて嘘つくから、速攻いなくなったじゃん。いいのかなぁ、あんな事言っちゃって。……ったく。伊織くんがいない事確認してから、大きい事言わないの。」
あはははっ……バレた?
はぁ……俺って虚しい。
一時間後。
「啓祐、ごめん!今日のなし。」
「えっ?なんで?」
「伊織がさぁ、急に謝ってきたんだよ。んで、お詫びに飯作ってくれるって言うから、早く帰らないといけなくなっちゃったんだ。」
別れたいって言葉に反応して、速攻仲直りをしに行った伊織くん。
もしかして俺って良いきっかけ作ってあげた、いいひと?
廉ちゃんは申し訳なさそうに、ごめんなぁって呟いて。
「仲直り出来たんだ?」
そう問い掛ければ、はにかんだように笑うから。
その眩しい笑顔ひとつで、いいひとでもいいか……と許してしまう。
その笑顔、僕のおかげだよね?
End
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