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『やべぇー、明るくなってきたな。そろそろ電話切るな。悪かったな、こんな時間に。……なぁ、大丈夫か?お前、他愛もない話ばっかだったけどさ、なんかあったんじゃねーの?だから夜中なのに、電話してきたんだろ?』
こんなときの廉ちゃんは急にリーダーぽくなるんだよね。
そして楽しかった時間に水を指す。
僕が電話した理由なんて、ラインが切れる瞬間まで忘れててくれればいいのに。
「ちょっと!電話切る時になって、言わないでよ。まぁ……うん、もう平気。それより廉ちゃんこそ、大丈夫?あんまり寝る時間ないでしょう。」
『バーカ。大丈夫だって。それよりお前から電話掛かって来るなんて滅多にないのに、俺出れなかったからさ。たまにはいいじゃん。まぁ普段だったらさ……』
伊織が俺のスマホに出るなんて、ないんだけどなって呟かれた。
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