片思い

7/11
前へ
/13ページ
次へ
『やべぇー、明るくなってきたな。そろそろ電話切るな。悪かったな、こんな時間に。……なぁ、大丈夫か?お前、他愛もない話ばっかだったけどさ、なんかあったんじゃねーの?だから夜中なのに、電話してきたんだろ?』 こんなときの廉ちゃんは急にリーダーぽくなるんだよね。 そして楽しかった時間に水を指す。 僕が電話した理由なんて、ラインが切れる瞬間まで忘れててくれればいいのに。 「ちょっと!電話切る時になって、言わないでよ。まぁ……うん、もう平気。それより廉ちゃんこそ、大丈夫?あんまり寝る時間ないでしょう。」 『バーカ。大丈夫だって。それよりお前から電話掛かって来るなんて滅多にないのに、俺出れなかったからさ。たまにはいいじゃん。まぁ普段だったらさ……』 伊織が俺のスマホに出るなんて、ないんだけどなって呟かれた。 .
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加