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「言ってごらんよ……ここで当り散らされたって、困っちゃうし。話せば少しはイライラが収まるかもよ?」
その瞬間、そばにあったクッションが啓祐目掛けて飛んで来た。
「別に話すような事なんてないってーの。」
だって……と、啓祐は溜息をついた。
あからさまに不機嫌な様子。
こんな時は伊織くんと何かあったんだろうなって啓祐は思ってしまう。
自分が楽屋に入るのと入れ違いで、それまでいた伊織は部屋から出て行った。
つまりふたりの間で何かあったと考えるのは、あながち間違いではないと思う。
仕方ないじゃん……と、啓祐は呟く。
自分にはそれ位の事しか推測できないんだから。
喧嘩じゃなきゃ、そんなに機嫌悪くならないでしょう……と、啓祐は再度溜息を付いた。
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