ぐずらないでよね

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+ + + + + + + 「あのさ……だったら何か話しなよ。何でも聞くからさ。こんな風にされたら、こっちはいい迷惑じゃん。」 そう言ったら抱き締めていたクッションに顔を埋め、まるで親に怒られた子供のように大人しくなってしまった。 そのしぐさがあまりにも幼くて、啓祐は困ってしまう。 「廉ちゃん……別に僕は怒ってる訳じゃないんだしさ。分かったから……言いたくないなら言わなくていいから、そんな風にしないの。」 はぁ…… 大きく溜息をついて、啓祐は先ほど投げられたクッションを、畳の上に持っていく。 どうしてこの人は自分が最初に嗾けて来たくせに、こんな風にこっちが悪いような気にさせるのだろう。 「廉ちゃん……ねぇ、マジで怒ってないからさ。ご機嫌直してよ。」 クッションに埋めた頭を撫でて様子を伺っていると、ふいに楽屋のドアが開いた。 慌てて手を引き振り返れば、毛布を持った伊織が立っていた。 .
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