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「だからぁ!伊織くんと最近連絡取ったかって聞いてんの!」
楽屋に入ってくるなり詰め寄って来たのは、朝から態度がデカいだけでなく、やたら声も張ってる啓祐で。
んだよぉーって、面倒くさそうに振り返れば。
その表情が、その声が、いつになく真剣だった。
「別に啓祐に報告する事じゃねーだろが。まぁ一方通行のメッセージなら毎日のように留守録に入ってるし、時差はあるけどLINEで返事も入れてるって。……って、何でお前がそんな事、気にすんだよ?……伊織に何かあった?」
いぶかしげに啓祐を見れば、それは連絡取り合ってるって事にはならないでしょと、呆れたようにため息をつかれた。
「廉ちゃんからは?電話してないの?もしかして、LINEだけとか言わないよね?」
「…………。」
LINEだけで、何が悪い。
だって電話しても時差の関係で出られないのが分かってるし、留守録は残すの恥ずかしいじゃん。
「時間は掛かるけど、コミュニケーション取れてんだからいいだろうが。」
「やっぱそんな事だろうと思ったよ。相変わらずの受け身体質だね、廉ちゃん……あのさ、伊織くん相当参ってるよ。僕のところに弱音みたいな事を書いたメールが来たんだ。あの伊織くんからだよ!」
えっ?って、啓祐を見上げれば。
まったく君達は本当に手が掛かるって、ブツブツ呟いた。
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