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アカリはローブの紐を解き、サテンの生地を肩から滑り落とした。薄暗い部屋の中に、下着姿の白い肢体と大きなバタフライマスクが浮かび上がる。弛みのない肉感的な体は、男の欲情を煽るのに充分だった。
「この体じゃダメですか?」
「いや、すごく、いいよ」
男はアカリの体をベッドに横たえると、ブラジャーとショーツを優しく脱がせた。張りのある乳房の突起がツンと上を向いているのが、暗闇の中でもわかる。
「綺麗だよ。さくらさん」
その言葉に、アカリは震えた。男の指先が、ツツツーと肌を撫でるだけで、微弱な電気が全身に走る。どこを触れられても、どこを弄られても、吐息が漏れる。そして男のものが優しく侵入してくると、初めて知る感覚に気が遠くなった。痛みよりも、誰かを受け入れることができた喜びが、体を貫いていた。
「私‥‥綺麗ですか?」
喘ぎながら、アカリは聞いた。
「綺麗だよ。君は、これからもっと綺麗になる」
繋がったままで、男は答えた。
バラフライマスクから涙が零れた。
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